花守の日々

華道のこと

隅一千照

松江の旅で見つけたこと。

「一隅を守り、千里を照らす」

   

普門院境内にある「観月庵(かんげつあん)」。享和元年(1801年)に建てられた細川三斎流の茶室で、第7代藩主であり、茶人として「不昧流」をたてた松平不昧公がたびたび訪れ、小泉八雲もここでお茶の手ほどきを受けていたそうです。

 

隅々まで清められ、花のいけてある空間。

心の持ち方で習慣にできる、日々の掃除。

高価な工芸品がなくても一瞬で空間に品格を与える花。

お庭の花があっても、室内で観るお花はまた別の味わいがある。日本人の見つけたこの心地よい空間を現代生活に生かすには具体的にどうしたらよいか、それを提案し発信していくこと、それが私なりの一隅を守ること。千里に届かなくても、まずは自分から、そして家族から明るい気持ちで暮らせるよう花をいけたい。

 

 

 



ページの先頭へ戻る